NPOが社会調査を行う場合、どのように進めていけばよいでしょうか。これまで紹介した2冊の本では、調査の進め方を以下のように示しています。まずは『社会福祉調査入門』から。
実践から浮かび上がって来た疑問
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①研究や調査の目的を定める「現場の問題から「問い」を育てる」
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②調査を企画する「〈問い〉にどうアプローチするか」
↓「データを集めるまえに」(調査の倫理)
③データの収集「データを集める、読みとく」(⑤まで)
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④データの分析
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⑤結果をまとめる
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⑥知見を共有する「実践にフィードバックする」
次は『政策リサーチ入門』です。
①リサーチ・クエスチョンを立てる(テーマ選定・研究計画策定)
↓(①〜③まで文献リサーチを並行して行う)
②仮説を立てる(因果関係の想定・概念の明確化)
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③データを収集する(観察・聞き取り・調査)
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④仮説を検証する(分析・推論)
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⑤結果をまとめ、発表する(プレゼン・論文執筆)
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⑥リサーチ結果を政策化する(政策手段の選択・政策評価)
『政策リサーチ入門』では、「仮説を立てる」「仮説を検証する」という項目が入っていますが、同書では仮説検証型のアプローチを重視しているためです。このように多少の違いはありますが、大まかな進め方は同じです。これらの本も参考にしながら、NPOが行う社会調査について、順番に説明していきたいと思います。(布田)