地星社のブログ

社会をよりよくする活動を行っている人や組織を支援する宮城の非営利組織、地星社のブログです。

調査の資金をどう調達するか—社会調査のための助成金

 NPOにとっての調査の重要性については、以前から言われていたことだと思います。とは言え、調査をするにあたっての資金をどう工面するのかというのは現在に至るまで頭の痛い問題です。調査に使える助成金はそれほど多くはありませんし、調査は一般的に地味なものなので、社会の関心の高いテーマならともかく、多くの場合寄付を募るのにも苦労しそうだからです。

 2009年のことでしたが、せんだい・みやぎNPOセンターの助成プログラム「みんみんファンド」では、調査に特化して助成事業を公募しました。「みんみんファンド」は特定のドナーがいなかったので、チャレンジングなことがやりやすかったのです。加藤哲夫さんと私とで、調査は大事だから今年はそれでやろうと言って決めたように記憶しています。また、公募を始めるにあたり説明会を行い、東北大学の西出優子先生に市民調査についてレクチャーしていただきました。

 さて話を現在に戻します。間もなく募集が始まるトヨタ財団の国内助成プログラムは「しらべる助成」「そだてる助成」の二本立てで、「しらべる助成」はその名の通り調査に特化した助成プログラムです。9月1日には公募説明会と合わせて、首都大学東京の玉野和志先生による社会調査入門講座も行われるとのこと。助成プログラムに応募する、しないにかかわらず、東京近辺の方はぜひ参加してみるとよいのではないでしょうか。

www.toyotafound.or.jp

 

 今回紹介した「みんみんファンド」も「しらべる助成」も説明会で単発の社会調査のセミナーをしますが、何回かに渡る連続セミナーと助成プログラムを組み合わせてもおもしろいと思います。社会調査セミナーで実習も行い、調査結果を元に事業計画を作成、提出すると助成プログラムの審査で優先されるなど。どこか企画してくれないものでしょうか。

 調査に利用できる助成プログラムが今後増えていくことを期待しつつ、地星社でも調査の資金をもっと集められるようにしたいです。(布田)