「課題の見える化を図ろう」とあちこちで言われていますが、では実際にどうやればいいかということに頭を悩まされている方も多いと思います。本書は、図解で情報を整理し、構造化するための方法を紹介したものです。図解と言ってもあまり難しいやり方ではなく、基本は四角と矢印を使ったもの。その組み合わせで、複雑な情報も図解でわかりやすく示していきます。
図解は、自分の頭の整理のためにも有効ですが、自分の考えを相手に伝えるときにかなり強力なツールとなります。四角と矢印だけの簡単な図でも、口頭だけの説明や文章での説明よりずっとわかりやすさ、伝わりやすさが違ってきます。NPOも事業計画書、事業報告書などで、事業の図解をもっとしてみるとよいのではないでしょうか。
手法自体はそれほど難しいものではないので、ぜひ試してみることをおすすめします。実は地星社の事業計画書や事業報告書でも、なるべくこれらの手法を取り入れて、図解できるところは図解するようにしています。ただし、会議や講義での逐次のメモを図解方式にするにはセンスと慣れが必要で、そのレベルに達するのは私にはなかなか難しいようです。(布田)