地星社のブログ

社会をよりよくする活動を行っている人や組織を支援する宮城の非営利組織、地星社のブログです。

クラウドファンディングと副代表(自分)の苦悩と向き合う(副代表理事 真壁さおり)

先日、「クラウドファンディングと布田代表の苦悩に向き合う」と題した文章で、みなさまに寄付へのご協力をお願いした。じゃあ自分はどうなのだ、ということで、今度は自分自身と向き合ってみた。 クラウドファンディングと向き合う私の苦悩は、ズバリ、「寄…

クラウドファンディングと布田代表の苦悩に向き合う(副代表理事 真壁さおり)

2016年9月末、地星社では、「地域の力を引き出す『宮城県 被災地・地域活動団体ガイドブック』発行」にあたり、クラウドファンディングでの寄付ご協力のお願いを開始した。 初めはほどほどに寄付が集まっていたが、10月5日~10日の5日間、まったく寄付に動き…

寄付金控除の社会的な意味合い—社会参加の度合いを高めるということ

先日、あるNPOの役員の方たちを対象に、認定NPO法人についての研修の講師をする機会があって、そのときに「寄付金控除の社会的な意味合い」についても話しました。ちなみに地星社も認定NPO法人です。13年3月1日法人設立→15年3月31日認定取得というほぼ最短コ…

「寄付・助成金を活かせる団体、活かせない団体」発表資料

10月6日、日本財団CANPAN・NPOフォーラムに布田が登壇し、CANPANの山田泰久さん、シーズ・市民活動を支える制度をつくる会の関口宏聡さんと「寄付・助成金を活かせる団体、活かせない団体」についてトークセッションを行いました。 当日の発表資料をこちらで…

「課題は何か」から「資源は何か」へ

東日本震災の後、被災地で復興支援をしている団体は、「課題は何か」「ニーズは何か」を問い続けながら活動してきました。また、外部の支援者(寄付者、助成機関等)からも同じ問いを問われ続けていたと思います。しかし、「課題は何か」「ニーズは何か」に…

「寄付」という参加のかたち—クラウドファンディングを始めるにあたって

地星社で、この度クラウドファンディングに挑戦することにしました。寄付を集めるプロジェクトについては、下記のクラウドファンディングのページをご覧ください。また、ページに書ききれなかったことは、このブログでも追々説明していきたいと思います。 地…

助成金の審査とルーブリック評価

先日、ある教育系のNPOが開催した委員会にオブザーバーとして参加させていただきました。その会議の中で、委員の方から研修での評価の方法について「ルーブリック評価」を取り入れてはどうかという提案がありました。私も不勉強で、ルーブリック評価という言…

ブログによる情報発信とその影響

地星社ももっと情報発信していこうということで、7月15日からブログを更新してきました。8月末までは、平日毎日更新するということを個人目標として掲げていて、どうにか今回でそれは達成できました(けっこう大変でした…)。 ブログを更新していると、気に…

調査の資金をどう調達するか—社会調査のための助成金

NPOにとっての調査の重要性については、以前から言われていたことだと思います。とは言え、調査をするにあたっての資金をどう工面するのかというのは現在に至るまで頭の痛い問題です。調査に使える助成金はそれほど多くはありませんし、調査は一般的に地味な…

小規模多機能自治というソーシャル・イノベーション

8月26日はIIHOEの川北秀人さんによる小規模多機能自治の勉強会でした。地星社も協力団体として開催にかかわりました。川北さんのブログから当日の発表資料をダウンロードできます。 小規模多機能自治をごく簡単に言うと、「地域自主組織による課題解決型の住…

リサーチ・クエスチョンを立てる③—「どうすれば」を「なぜ」に変換する

NPOが活動を行う場合の問いの立て方は「どうすれば〜できるか?」というパターンになることが多いと思います。 どうすれば、障害者が就労できるか? どうすれば、住民主体の地域づくりができるか? どうすれば、二酸化炭素の排出量を減らせるか? など 「ど…

加藤哲夫さんを偲ぶ

せんだい・みやぎNPOセンターの代表理事だった加藤哲夫さんが亡くなって、8月26日でちょうど5年になります。私も地星社を立ち上げる前、センターの職員として講座の開催や助成プログラムの実施、事務局運営など、加藤さんと一緒に仕事をする中で、多くのこと…

地星社の活動について

あれこれとブログ記事を平日毎日更新していて、気づくと地星社についてはほとんど書いていませんでした。地星社がそもそもどのような活動をしているのか、ちょくちょくこのブログでもご紹介していきたいと思います。 地星社の事業分野は以下の3つになります…

エンパワーメントとは何か

以前、地域に根差した福祉の実践を長らくされているNPOの代表の方に、エンパワーメントについて伺う機会がありました。その方がおっしゃるには、エンパワーメントとは、「自分の言葉で社会に参画すること・自己決定することの手助けである」とのことでした。…

説明の問いへのアプローチ①ー因果関係を考えて仮説を立てる

リサーチ・クエスチョンの種類として、記述の問いと説明の問いがあるという説明をしました。記述の問いの場合は、「〜はどうなっているか?」という現状を問うものなので、必ずしも仮説を立てることは必要ではありません。記述の問いへのアプローチの方法に…

当事者との協働による、社会を変えるための調査—『参加型アクションリサーチ(CBPR)の理論と実践』

NPOが活動するにあたって、調査の重要性はさまざまなところで指摘されています。その言わんとするところは、「客観的な根拠に基づいて事業をせよ」ということでしょう。というのも、想いが強いばかりに、実態の把握が疎かなまま事業を企画・実施して、結果と…

子どもの貧困から考える社会的課題の設定のしかた

生活困窮者自立支援制度が始まったことにより、各地で生活困窮家庭の子どもを対象とした学習支援事業が増えています。これについて問題提起しているブログ記事を見つけたのでご紹介します。一部引用しますが、詳細はリンク先の記事をご覧ください。 children…

「何かいい助成金はありませんか?」に答える前に②―ベースの事業はできているか

私が助成金の相談や問合せを受けたときに確認する点として、その団体のベースの事業は何かということがあります。ベースの事業も、意味合いによって2種類に分けて考えています。 ①ミッション的ベースの事業…団体のミッションや存在意義に直接的にかかわる事…

市民が行う社会調査のために①—『新版 実践はじめての社会調査』

以前も書いたように、世に出ている社会調査のテキストのほとんどは、大学の社会調査の授業で使われることを想定したものです。そのため、NPOのスタッフや公務員といった実務家が社会調査について学ぶにはやや実践的ではないということがあり、実務家向けの社…

NPOではない、地域の小さな団体の価値

かつて、仙台市市民活動サポートセンターで働いていたことがあります。そこは全国的に見ても先駆的な公設民営の施設で、行政の方の視察や来館もけっこうありました。そうして訪れる行政職員の方からは、「うちの市(町)は、NPOがあまり活発じゃなくて…」「…

「何かいい助成金はありませんか?」に答える前に①—その社会的課題にその事業で効果はあるか

地星社では、助成金情報を一覧にまとめて提供していたこともあって、助成金に対する相談や問合せを受けることもしばしばあります。よく訊かれるのは、「何かいい助成金はありませんか?」という質問です。その団体が実施しようとしている事業にマッチする助…

情報収集に図書館を活用する—『図書館に訊け!』

情報収集は、ネットでほとんど済ませる方も多いことと思います。しかしこの本を読むと、図書館が持つ機能を情報収集にまだまだ活用してないと気づくでしょう。 本書では図書館を利用して情報を調べるポイントがたくさん紹介されています。著者は同志社大学の…

文献リサーチの方法②ー行政が持つ情報を入手する

NPOが取り組む社会的課題について調べる際には、地元の行政機関が持つ情報も重要になることが多いでしょう。今回はそうした情報をどうやって入手するか、いくつかの方法をご紹介します。 担当部署に電話して訊いてみる 欲しい情報について、担当の部署の見当…

文献リサーチの方法①—論文・図書の探し方

社会調査をするにあたっては、参考になる資料を集めたり、先行研究を調べたりなど、文献リサーチをすることも大事になります。文献リサーチをすることで、リサーチ・クエスチョンを深めたり、最初に立てた仮説を見直したりすることにつながることもあるでし…

リサーチ・クエスチョンを立てる②—問いの立て方

「問い」が重要だと言われつつ、多くの社会調査のテキストでは問いの立て方についてそれほど詳しくは説明されていません。そこで、問いの立て方の方法として、新QC七つ道具から親和図法、連関図法を紹介します。それぞれの手法の詳細は、書籍やインターネッ…

課題の見える化のために②―『頭がよくなる「図解思考」の技術』

「課題の見える化を図ろう」とあちこちで言われていますが、では実際にどうやればいいかということに頭を悩まされている方も多いと思います。本書は、図解で情報を整理し、構造化するための方法を紹介したものです。図解と言ってもあまり難しいやり方ではな…

課題の見える化のために①―『新QC七つ道具の使い方がよ〜くわかる本』

QCとは品質管理(Quality Control)のこと。品質管理の手法の中に、QC七つ道具と呼ばれるものと、新QC七つ道具と呼ばれるものがあり、本書は後者の解説本です。 QC七つ道具はパレート図やヒストグラムなど、主に数値データを扱う手法です。それに対して新QC…

リサーチ・クエスチョンを立てる①―記述の問いと説明の問い

NPOが社会調査を行うということは、取り組んでいる(あるいは取り組もうとしている)社会的課題についてわからないことを明らかにしようということです。そこで、何を明らかにしようとするのか、調査にあたっての問いである「リサーチ・クエスチョン」を立て…

NPOの社会調査の進め方

NPOが社会調査を行う場合、どのように進めていけばよいでしょうか。これまで紹介した2冊の本では、調査の進め方を以下のように示しています。まずは『社会福祉調査入門』から。 実践から浮かび上がって来た疑問 ↓①研究や調査の目的を定める「現場の問題から…

調査にだまされず、調査でだまさないために—『「社会調査」のウソ—リサーチ・リテラシーのすすめ』

【ロサンゼルス4日=共同】(略)米紙ロサンゼルス・タイムズが4日発表した世論調査でこんな結果が出た。9月下旬、全米で1600人を対象に行ったこの調査では、健在の4人の前、元大統領のうちだれを支持するか、という質問に対し、35%がカーター氏、22%がレー…

NPOにとっての社会問題と社会調査

NPOの役割のひとつとして、社会の中で見過ごされている問題を見出し、解決すべき問題として世の中に訴えかけていくことが重要であるということを以前書きました。こうした、社会の中であまり見えてない問題を可視化していくには、社会調査は有効な方法です。…

ひきこもり調査をしてみての影響

地星社が実施したひきこもり調査の結果が、ダイヤモンドオンラインの記事で取り上げられました。私のコメントも出ています。 diamond.jp この調査は、NPO法人Switch(仙台市)が事業主体として行った岩沼市の若者の就労支援プログラムの一環として行われたも…

社会問題の捉え方:不登校の例から

以前に、社会問題は人々の認識によってつくられるということを書きました。認識によってできるということは、その問題がどう認識されるかによってその捉えられ方も変わってくるということです。一つ、例として不登校の問題を挙げましょう。 私は教育学専攻だ…

プログラム評価の基本を知る—『プログラム評価―対人・コミュニティ援助の質を高めるために』

最近、非営利セクターの界隈でも評価が重要であるということが盛んに言われるようになってきました。評価というものは基本的に、事業を実施した後(あるいはしている途中)でなされるものです。そのため、私も評価について考えるのは事業を実施した後になり…

それは本当に社会問題か?少年犯罪の例から

前回は、問題となる客観的事実があるから社会問題となるのではなく、「それは問題だ」と社会的に認識されることで社会問題となるということについて書きました。つまり、客観的な事実があることと、それが社会問題となることは必ずしもイコールではないとい…

NPOの役割の一つは、社会問題をつくること

またも物議を醸しそうなタイトルの記事を書いてしまいました(苦笑) 「社会問題をつくる」というのは、◯雪◯ばぁねっとみたいに多額の使途不明金を出して新聞・テレビを賑わそうとか、そういうことではありません。 ここで言いたいのは、社会から見過ごされ…

NPOの役割・成果は、社会的課題の解決か?

「NPOの役割(あるいは成果)は、社会的課題を解決することだ」とはしばしば言われることです。もちろん、NPOが社会的課題に取り組み、その改善・解決を図り、成果を上げていくことは重要ですし、地星社もそれを目指して活動を行っています。一方で、NPOがNP…

調査をしたいと思っているNPOスタッフにおすすめ②『地域の〈実践〉を変える社会福祉調査入門』

先に紹介した『政策リサーチ入門―仮説検証による問題解決の技法』と並んでおすすめなのが、今回ご紹介する『地域の〈実践〉を変える社会福祉調査入門』です。書名に「地域の〈実践〉を変える」と入っているように、NPOなどの実務家が読むことを意識した内容…

調査をしたいと思っているNPOスタッフにおすすめ①『政策リサーチ入門—仮説検証による問題解決の技法』

NPOで活動している方たちの中には、取り組んでいる社会的課題について調査をしてみたいと思っている方も少なからずいることでしょう。しかし、いざ調査の仕方を勉強しようと書籍を探しても、本屋に並んでいる社会調査の本はたいていが大学の社会調査の授業用…

(仮)NPOのための社会調査入門セミナー

※随時更新します プロローグ 社会問題の捉え方 NPOの役割・成果は、社会的課題の解決か? NPOの役割の一つは、社会問題をつくること それは本当に社会問題か?少年犯罪の例から 社会問題の捉え方:不登校の例から 第1講 NPOと社会調査 ひきこもり調査をして…